le 23 oct, 2021
2021 第3回 全統共通テスト模試 p-90 第1問 問4 「気体の溶解度」
<ポイント>
「気液平衡 飽和蒸気圧」 液体があると,その上の空間には蒸気が・・・
「ドルトンの分圧の法則」 全圧からBの飽和蒸気圧を引くとAの分圧
「気体の溶解度 ヘンリーの法則」 Aの分圧比が 溶解量の比
※ ポイントはいつもと同じです。 図に書き込みをしたので,まずそちらを参考に。
実験Ⅰ
はじめの状態 27℃ 1.0×105 Pa
A 気体 1L / 仕切り板 / B 水 3L
仕切り板を取り除くと Bは蒸発し,飽和蒸気圧となるので
PB = PSAT = 2.0×104 Pa
全圧 P = 1.0×105 Pa
分圧の法則より Aの分圧は,
PA = P - PB = 1.0×105 - 2.0×104 = 8.0 ×104 Pa
気体Aの物質量は,
nA = PAV/RT
= 8.0×104×1.1/RT
= 8.8×104/RT
= 0.03534 mol
水蒸気Bの物質量は,
nB = PBV/RT
= 2.0×104×1.1/RT
= 2.2×104/RT
= 0.0088 mol
実験Ⅱ
全圧を三倍にしたときも
Bは気液平衡を保ち,飽和蒸気圧となるので
PB = PSAT = 2.0×104 Pa
全圧 P = 3.0×105 Pa
分圧の法則より Aの分圧は,
PA = P - PB = 3.0×105 - 2.0×104 = 2.8 ×105 Pa
※ Aの分圧は実験Ⅰのときの28/8 倍になったから
ヘンリーの法則より溶解する物質量も28/8倍になる。
※ Aのはじめの全量から溶解している量を引くと気体部分のAの物質量
となる。(計算してみると,0.02329mol)
Aについて状態方程式から体積を求めるとよい。RTは消えてしまう。
※ 温度一定の実験条件なのでRTは共通となるから,いちいち8.3×103×300で割ると
同じ割り算を繰り返すことになるので,RTは最後に代入しましょう。
※ この問題は苦手な分野が重なり,苦戦した人も多いのでは? がんばりましょう。